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請求書の電子化とは?方法4種の比較と失敗しない進め方を解説

請求書の電子化とは

請求書の電子化とは、紙で発行・郵送していた請求書を、PDFや専用システム、Web明細、SMS配信などの電子的な形式に切り替えることです。印刷・封入・郵送のコストと手間を削減でき、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応も進めやすくなります。この記事では、代表的な4つの方法を比較しながら、失敗しない進め方をわかりやすく解説します。

目次

請求書の電子化とは?

請求書の電子化とは、これまで紙で作成・郵送していた請求書を、電子データとして発行・送付・保存する仕組みに置き換えることを指します。作成側の手間だけでなく、受け取る側の管理負担も軽くできるため、経理業務のデジタル化(DX)の第一歩として取り組む企業が増えています。

背景にあるのが、2つの制度改正です。1つは電子帳簿保存法で、電子で受け取った請求書は電子のまま保存することが求められるようになりました。もう1つはインボイス制度で、適格請求書の記載要件を満たした発行・保存が必要になり、書類管理の正確さが一段と重要になっています。こうした流れの中で、紙のままでは対応がむしろ煩雑になるため、電子化の検討が進んでいます。

請求書を電子化する4つの方法

請求書の電子化といっても方法は1つではありません。ここでは、実際によく使われる代表的な4つの方法を紹介します。それぞれ「作りやすさ」「相手の受け取りやすさ」「確実に届くか」に違いがあります。

方法1:PDF化してメールで送る

作成した請求書をPDFに変換し、メールに添付して送る、もっとも手軽な方法です。特別なシステムを導入しなくても始められ、既存の会計ソフトからPDF出力するだけで運用できます。一方で、メールが迷惑メールに振り分けられたり、大量のメールに埋もれて開かれないというリスクがあります。取引先ごとに手作業で送る場合は、件数が増えると負担も大きくなります。

方法2:電子請求書システム(クラウド)を使う

クラウド型の請求書発行システムを使う方法です。請求書の作成・送付・入金管理・保存までを一括で行え、電子帳簿保存法やインボイス制度の要件にも対応しやすいのが強みです。テンプレートで発行を自動化でき、大量の請求業務を効率化できます。導入・運用に月額費用がかかる点と、相手にもシステム上での確認をお願いする場合がある点は考慮が必要です。

方法3:Web明細(マイページ)で閲覧してもらう

自社サイトや専用ページに請求書を掲載し、取引先や顧客にログインして閲覧・ダウンロードしてもらう方法です。継続的に請求が発生するサービス(通信・公共料金・サブスクなど)と相性がよく、紙の明細を完全に廃止したペーパーレス運用に向いています。ただし、相手がログインしてくれないと確認されないため、「見てもらうきっかけ」をどう作るかが課題になります。

方法4:SMSで請求書のリンクを届ける

請求書やWeb明細のURLを、SMS(ショートメッセージ)で相手のスマートフォンに直接届ける方法です。メールアドレスが不明でも電話番号だけで送れ、SMSは開封されやすいため「届かない・見られない」を防ぎやすいのが特長です。Web明細やコンビニ振込票の案内など、確実に見てほしい通知と組み合わせると効果的です。次章以降で詳しく比較します。

4つの方法を比較

4つの方法を、コストや到達性などの観点で整理しました。自社の請求先の数や、相手の環境(PCを使うか、スマホ中心か)に合わせて選ぶのがポイントです。

方法初期の手軽さコスト届く・見られる確実性向いているケース
PDFメール添付高い低いやや低い(埋没・迷惑メール)取引先が少ない/まず試したい
電子請求書システム月額あり中〜高発行件数が多い/法対応を重視
Web明細相手のログイン次第継続課金・定期請求が中心
SMS配信従量課金高い(開封されやすい)確実に届けたい/未回収を減らしたい

どれか1つに絞る必要はありません。実務では「システムで発行し、案内はSMSで届ける」のように、発行方法と通知方法を組み合わせるケースも多くあります。

請求書を電子化するメリット

電子化によって得られる効果は、コスト削減だけではありません。主なメリットを整理します。

  • コスト削減:印刷代・用紙代・郵送料・封入作業の人件費を大きく減らせます。
  • 業務のスピードアップ:発行してすぐ届くため、入金までのサイクルが短くなります。
  • 紛失・遅延の防止:郵送事故や届かないトラブルを避けられます。
  • 法対応のしやすさ:電子帳簿保存法・インボイス制度の保存要件に対応しやすくなります。
  • テレワーク対応:出社しなくても発行・確認ができ、働き方の柔軟性が高まります。

電子化のデメリット・注意点

メリットが大きい一方で、進める前に押さえておきたい注意点もあります。

  • 取引先の理解と同意が必要(紙を希望する相手への配慮)
  • 電子帳簿保存法の保存要件(改ざん防止・検索性など)を満たす運用が必要
  • メールアドレスの誤り・不達で「送ったつもり」になるリスク
  • システム導入の場合は初期設定と月額コストがかかる

とくに見落としがちなのが、「送信=到達ではない」という点です。電子化しても相手に見てもらえなければ意味がありません。この課題への対策は、このあとの章で解説します。

電子化しても「届かない」問題をどう防ぐか

ここまで見てきたとおり、請求書の電子化で最大の落とし穴は「作って送ったのに、相手に見られない」ことです。メールは迷惑メール判定や埋没で開封されにくく、Web明細もログインしてもらえなければ確認されません。とくに入金や支払いに関わる案内が届かないと、未回収や問い合わせ対応の増加につながります。

この課題への有効な打ち手が、SMS(ショートメッセージ)による通知です。電話番号さえあれば送れて、スマホの通知ですぐ気づいてもらえるため、「請求書を発行したこと」や「Web明細・振込票の案内」を確実に届けやすくなります。では実際に、どんなサービスがあるのかを次章で比較します。

請求書電子化に使える主なサービス比較

請求書の電子化サービスは、大きく「請求書を電子で発行・保存するシステム」と「発行した請求書やWeb明細を確実に届ける通知サービス」に分かれます。代表的なサービスを、それぞれ整理しました(各社の公表情報にもとづく概要です)。

電子請求書・Web明細システム(発行する)

請求書の作成・送付・保存をまとめて行いたい場合の選択肢です。電子帳簿保存法やインボイス制度への対応機能を備えたものが多くあります。

サービス提供会社特徴
BtoBプラットフォーム請求書インフォマート発行・受領・債権管理を1つで網羅。導入実績が豊富で無料プランもある
楽楽明細ラクスWeb・メール・郵送代行・FAXなど送付方法が幅広く、操作がシンプル
Bill OneSansan受け取った請求書のデータ化・一元管理に強み
請求管理ロボROBOT PAYMENT発行から集金・入金消込・督促までを自動化

SMS配信サービス(確実に届ける)

発行した請求書やWeb明細・振込票の案内を、スマホに直接届けたい場合の選択肢です。メールの埋没や郵送紛失を防ぎたいときに有効です。

サービス提供会社特徴
GSMailグリーン・シップ到達率95%以上・開封率80%以上でSMS通知の視認性が高い。督促・重要通知に強く、SMSから手続き完結にも対応
空電プッシュNTTコム オンライン4キャリア直接接続で高い到達率。督促など大量配信に強い
メディアSMSメディアMNP判定で高い到達率。初期・月額0円の従量課金
絶対リーチ!SMSAI CROSS全キャリア対応で高い到達率。督促・認証など用途が広い
Cuenote SMSユミルリンク1通あたり低単価で、長文送信やAPI連携に強み
KDDI Message CastKDDI通信キャリア自身が提供。次世代規格RCSにも対応

到達率や料金は各社の公表値であり、契約条件によって変わります。導入時は最新の情報を各公式サイトで確認してください。なお、請求書や支払いの通知は広告・宣伝には当たりませんが、SMSを販促目的で使う場合は特定電子メール法(オプトインの取得など)への配慮が必要です。

実務では、「発行はシステム、確実な通知はSMS」と役割で組み合わせるのが失敗しにくい選び方です。とくに請求書・振込票のように「必ず見てほしい書類」の案内は、到達率・開封率の高いSMSサービスと相性がよいといえます。

比較を踏まえたおすすめ:高到達率のSMS配信「GSMail」

ここまでの比較を踏まえ、「発行した請求書やWeb明細を確実に届ける」という点でとくにおすすめなのが、株式会社グリーン・シップが提供するSMS送信サービス「GSMail」です。到達率95%以上・開封率80%以上と高い視認性が強みで、請求書・振込票の案内といった重要通知や督促の連絡を、スマートフォンへ直接・確実に届けられます。

GSMail(株式会社グリーン・シップ)の特長

  • 到達率95%以上・開封率80%以上。SMS通知により高い視認性を実現
  • 郵送・電話コストを削減(印刷・郵送・架電業務をまとめて削減)
  • SMSから手続きが完結(本人確認・案内・予約連絡にも対応)
  • 請求書・振込票の案内など、確実に届けたい重要通知・督促業務に強い

金融機関・自治体・物流・サービス業など、重要通知や督促業務が多い業種で活用されています。請求書の電子化を「発行」だけで終わらせず、「届ける」ところまで設計したい場合に有力な選択肢です。

電子帳簿保存法・インボイス制度との関係

請求書の電子化を進めるうえで避けて通れないのが、電子帳簿保存法とインボイス制度への対応です。

電子帳簿保存法では、電子で受け取った請求書などの取引書類は、原則として電子データのまま保存することが求められます。保存にあたっては、改ざんを防ぐ措置や、日付・金額・取引先で検索できる状態にしておくことなどの要件があります。インボイス制度では、適格請求書として必要な記載事項(登録番号や税率ごとの区分など)を満たした請求書の発行・保存が必要です。

制度の詳細な要件は改正や運用で変わることがあります。実際の対応は、最新の情報を国税庁の公式情報で確認するか、顧問税理士に相談したうえで進めるのが安全です。

請求書電子化の進め方(4ステップ)

いきなり全面切り替えを目指すと現場が混乱しがちです。次の4ステップで、小さく始めて広げるのがおすすめです。

1

現状の棚卸し

月あたりの請求件数、郵送コスト、取引先の環境(メール中心かスマホ中心か)を把握します。

2

方法を選ぶ

件数や目的に合わせて、PDF・システム・Web明細・SMSのどれを軸にするか決めます。

3

取引先へ案内

電子化する旨と受け取り方法を事前に案内し、同意を得ます。紙希望の相手への対応も決めておきます。

4

一部から試験導入

まず一部の取引先で運用し、到達状況や問い合わせを確認してから全体へ広げます。

失敗しやすいポイントと対策

電子化でつまずきやすいのは、システム選びよりも「相手にきちんと届くか」の部分です。よくある失敗と対策を挙げます。

  • メールが埋もれて見られない:件名を工夫し、開封されやすい通知手段(SMSなど)と併用する。
  • メールアドレスが古い・誤りで不達:電話番号など、より確実な連絡先を活用する。
  • 取引先の同意を取らず切り替えてトラブル:事前案内と移行期間を設ける。
  • 保存要件を満たさず後から慌てる:導入時点で電帳法の保存ルールを整える。

紙の請求書と電子化のコスト比較(試算例)

電子化の効果がもっとも分かりやすいのがコストです。紙で郵送する場合、1通あたりに複数の費用が積み上がります。ここでは分かりやすいように、目安の金額でざっくり試算します。

項目紙・郵送(1通あたりの目安)
用紙・印刷約10〜20円
封筒約10円
郵送料(切手)約110円〜
封入・宛名などの作業(人件費相当)数十円
合計約150円前後〜

月100通を郵送している場合の試算

150円 × 100通 = 月 約15,000円

年間にすると 約18万円

電子化(メール・システム・SMS配信など)に切り替えると、印刷・封筒・郵送料・封入作業がまとめて圧縮できます。SMS配信は1通あたり数円〜十数円程度が目安で、郵送との差が大きい方法です。

金額はあくまで目安です。実際のコストは通数・封入内容・契約条件で変わり、郵便料金も改定されることがあります。自社の請求件数を当てはめて概算してみてください。

業種別・おすすめの電子化パターン早見表

最適な方法は業種や請求の性質によって変わります。代表的な業種と、相性のよい方法を整理しました。

業種請求の特徴相性のよい方法
不動産・賃貸管理毎月・多数の入居者へ請求Web明細+SMS通知
通信・サブスク定期課金・件数が多い電子請求書システム+Web明細
金融・信販・回収確実に届ける必要が高いSMS配信(振込票・案内)
士業(会計・法律)取引先ごとに個別発行PDFメール+システム
BtoB卸・小売取引先が固定・件数中程度電子請求書システム

「確実に届けたい」「未回収を減らしたい」ニーズが強い業種ほど、発行方法にSMSでの通知を組み合わせる効果が大きくなります。

結局どの方法を選べばいい?判断のポイント

迷ったときは、次の観点で切り分けると決めやすくなります。

  • 請求件数が少ない・まず試したい:PDFメール添付から始める。
  • 件数が多く法対応も重視したい:電子請求書システムを軸にする。
  • 継続課金・定期請求が中心:Web明細で紙を廃止する。
  • とにかく確実に見てほしい・未回収を減らしたい:SMS配信を通知手段に加える。

実務では「システムで発行し、案内はSMSで届ける」のように発行と通知を分けて組み合わせるのが、コストと到達性のバランスがよい選び方です。

紙から電子へ「移行期」の進め方

いきなり全面切り替えをすると、取引先の混乱や問い合わせが増えがちです。移行期は次の順序で、紙と電子を並行させながら進めるのが安全です。

  • まず電子化に同意した取引先だけを電子に切り替える
  • 一定期間は「電子+紙」の両方を送り、慣れてもらう
  • 電子で問題なく届いていることを確認できたら紙を停止する
  • 紙を希望する相手には無理に切り替えず、個別対応を残す

移行の案内自体も「届かなければ始まらない」ため、切り替え通知をSMSで送ると、案内の見落としを防げます。

導入前チェックリスト

電子化を始める前に、次の項目を確認しておくとつまずきにくくなります。

  • 月あたりの請求件数と、現状の郵送コストを把握した
  • 取引先がPC中心かスマホ中心かを確認した
  • 電子帳簿保存法の保存要件(改ざん防止・検索性)を確認した
  • インボイス制度の記載要件を満たす発行方法か確認した
  • 取引先への案内・同意取得の段取りを決めた
  • 「送信=到達」ではない前提で、確実に届く通知手段を検討した

よくある質問

請求書を電子化するのに、取引先の同意は必要ですか?
受け取り方法が変わるため、事前の案内と同意を得ておくのが基本です。とくに紙を希望する取引先には、当面は紙で対応するなどの配慮をしておくとトラブルを避けられます。
電子化した請求書は、どのように保存すればいいですか?
電子で受け取った請求書は、電子帳簿保存法にもとづき電子データのまま保存するのが原則です。改ざん防止の措置や、日付・金額・取引先で検索できる状態にしておくなどの要件があります。詳細は最新の公式情報や税理士に確認してください。
メール送付とSMS通知は、どちらがよいですか?
目的によって使い分けます。詳細な書類の送付はメールやシステム、Web明細が向き、「確実に気づいてほしい案内」はSMSが向いています。両方を組み合わせる運用も効果的です。
小規模な事業者でも電子化はできますか?
できます。まずはPDFのメール添付など手軽な方法から始め、件数や課題に応じてシステムやSMSを追加していくと、無理なく進められます。

まとめ

請求書の電子化は、PDFメール・電子請求書システム・Web明細・SMS配信という4つの方法があり、コスト削減や法対応、業務効率化に大きく役立ちます。方法ごとに「作りやすさ」と「確実に届くか」が異なるため、自社の請求件数や取引先の環境に合わせて選ぶことが成功のカギです。

電子化は「発行」だけでなく「相手に確実に届く」ところまで設計するのが失敗しないポイント。まずは手軽な方法から始め、届きにくさを感じたらSMS配信の併用を検討してみましょう。

請求書やWeb明細を、確実にスマホへ届けたい方へ

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